就職活動の際に、丸一鋼管を選んだ理由を教えてください
Oさん
祖父が工場関係の仕事をしていて、丸一鋼管のことを知っていたんです。僕は工業系の高校に通っていて、学校に届いた求人票を祖父に見せたら「ここ、いいところやで」と教えてもらい、「おじいちゃんが言うなら、間違いない」と思ったので決めました。祖父に教えてもらえるまではどういう企業なのか、まったく知らなかったです。
Fさん
高校では旋盤や溶接をやっていました。でもコロナ禍で学校に行く期間が少なくて、加えて台風などで学校の電源が落ちたりして、学校に行くことができなかったんです。そんなことがあって、就職先を探す場所がなくて。たまたま友だちに教えてもらったのが丸一鋼管で、先生にも「ここは大きい会社やで」と言われました。待遇面を調べると、ボーナスが良かったんですよね。それに僕の兄の代は、全員で工場見学に行っていました。その内容を聞いていたので、どんな会社なのか少しだけ知っていたのもあります。
Sさん
僕も学校の授業で溶接をしていて、楽しくて自分に合っているのかなと思っていました。それを生かせる会社はあるのかなと探していたら丸一鋼管にたどり着き、HPなどで会社のことを調べていたんです。それが高校2年生の時点で、自分のなかで就職先の候補でした。3年生になって学校に求人票がなかったので、先生に取り寄せてもらったんです。うちの高校からは過去にだれも丸一鋼管に行っていなかったので、新しい試みだし、チャレンジ精神でここに決めました。
Mさん
僕は高校で野球部に入っていたんです。高校3年生の担任が野球部の顧問で、「丸一鋼管には野球部があるから、野球を続けていくならどうか」と勧められました。今も丸一鋼管の野球部に入っています。仕事はライン作業だと聞いていましたが、入社するまではどんな工場なのかわからなかったです。
Rさん
夏に消防士の試験を受けて、学科は受かりましたが体力テストで落ちてしまいました。今後どうしようかなと考えていたときに進路指導の先生から「ひとつ上の先輩が丸一鋼管に入っているから、見学に行ってみたら?」と言われて工場見学に行ったんです。それまで丸一鋼管のことは知らなかったのですが、すごく大きな機械を扱っていて「こんなに平たい鉄が、丸くなっていくんだ」と興味を持ち、そのときに「この会社で働きたい」と決めていました。
Iさん
高校は工業高校で、学校の授業では学校のエンブレムや、イニシャルなどを鉄で溶接して作ったりしていました。就職にあたっては担任と進路指導の先生に「ここ、いいんじゃない?」と勧められて、工場見学に行ったんです。そこで中継ぎ作業で溶接をしている人の姿を見て、私も溶接が好きなので「やってみたいな」と感じました。
働き始めて気付いたことや、自分で成長できたことを教えてください。
Aさん
僕は連続ラインのオペレーターをやっているのですが、先輩に教えてもらうためには、自分から学ぼうとする姿勢が大事だなと思います。僕の場合は先輩が12~13歳上と年が離れているので、最初は話しかけるのに少し勇気がいりました。でも認めてもらうためには自分からどんどん質問して、覚えようとする姿勢でいたほうが先輩方が教えてくださる。それは、学校では学べないことだと思います。
Iさん
私は面取り作業をしています。学校の作業と違ってパイプを運んだりと、けっこう体力を使うので大変な面もありますね。班には私を含めて4人いるので、重いものを運ぶ際には班長に手伝ってもらったりしています。野球をやっていたのでもともと体力には自信がありましたが、現場で働くようになって今はより体力が付いてきましたね。
Rさん
最初からわかってはいましたが、実際にやってみるとやっぱり体力を使う仕事だなと実感しましたね。入った初日はぐったり疲れて、帰ったらすぐに寝てしまいました(笑)。今の作業はコイルを溶接でつなぐ、中継ぎをやっています。溶接そのものは自動ですが、パイプになる材料であるコイルを、どんどんつないでいく仕事です。
Mさん
僕はパイプの仕上げの業務をしています。仕上げの仕事は、面取りしてできあがったパイプを何本かまとめて結束して、それをクレーンで置き場に持っていくという作業です。実は高校時代は「毎日仕事に行くなんて、自分にはできないんじゃないか」と思っていました。でも今は真面目に毎日仕事に行っているので、自分自身が変われたかなと思います。自分が任された仕事には責任があるので、周りに迷惑をかけないようにと責任感も出てきました。
Sさん
今はMさんと同じ、仕上げの仕事をしています。入社した当時はものすごく心配で、自分が仕上げでパイプを結束しても「本当にこれで大丈夫なのか」と、何度チェックしても安心できませんでした。自分が携わった製品の送り先に有名な自動車メーカーがあって、「あの会社で、自動車部品などに使われているんだな」と思うと、パイプを作って社会と関わっているんだなと実感します。
Fさん
僕の仕事は熱で延ばされて、ラインに流れてくるパイプを切断する、クーリングベッドのポジションです。流れてくるパイプにキズがついていないかを見ないといけないのですが、ものすごく熱い状態のパイプを目と鼻の先の距離で見るんです。だから、とにかく暑い。入社前は学生時代からスポーツをやっていたし、高校3年間は夏休みや冬休みにはずっと工場にいて作業をしていたので慣れているだろうと思っていました。でも入社したら配属された工場のなかが暑すぎて、1年目は熱中症になってしまって(苦笑)。2年目からは慣れてきて、夏は2リットルの水を持って工場に入るなどと、対策をするようになりました。冬はパイプが暖房代わりになるので、快適なのですが(笑)。
Oさん
僕は高校のころは、平凡に過ごしていました。会社に入って今はパイプにワイヤーをかけて置き場所に持っていく、「はい作業」をしています。工場には「今日はこれだけパイプを作る」という予定があるんです。「はい作業」はそのパイプを横でどれくらい置けばタテで何本まで積めるなど、そういうことを考えてやらないと、パイプが置けなくなってしまいます。置き場がいっぱいにならないように考えつつ、出荷の人たちからの「これを出すから、ここにはあまり置かないでほしい」という要望も聞きながら作業していくのが大変です。これは実際に現場に出ないと、わからないことでした。高校時代は先読みをすることがなかったのですが、今はいっしょに作業している人たちの効率も考えながら、どんどん先読みをしていかないといけない。今、自分はどうするべきか。それを考えながら、動くようになりました。
「丸一鋼管」の製品を街なかで見つけたことがありますか。
Oさん
僕が作っている製品は基本的に地盤に埋まっているようなので、目視できないんですよ。堺市にあるアミューズメント施設の駐車場の柱が、丸一鋼管のパイプだと聞いたので見に行きましたが、全然わからなかったです(苦笑)。
Fさん
自分で作ったパイプは見たことがありませんが、入社してから街なかを自転車で走っていると、「マルイチポール」って書かれ照明柱が建っているのを見たりしますね。「これはうちの会社のパイプや」と発見しました。そういうことがあると、「職業病やな」と思いますね(笑)。
Aさん
僕が務める詫間工場は、パイプを作っているのではなくて、コイルを買って、それをメッキなどの表面加工をして全国の工場に送っているんです。なので製品を街で見ても、すぐにはピンとこないかもしれません。縁の下の力持ちです。
Iさん
私も、見たことはないんですよ。
Mさん
僕はグリーンハウスといって野菜を育てる際に使うビニールハウスの骨組みや、主に現場で使われる足場となどをメインに作っています。足場パイプだとけっこう目に入る機会が多いので、つい見てしまいますね。パイプを作りながらサイズとかで「足場だろうな」というのは、気付いていました。
Rさん
たぶん足場とかが多いと思うのですが、僕は街中で丸一パイプを見たことはないんです。出会えてないですね。見つけたいですね。
Sさん
僕は班長に車のブレーキのパッドの細いパイプや、ワイパーの奥にある細いパイプなどに使われていると聞きました。あとパイプは関係ないですけど、京セラドームで野球観戦していると、球場内のフェンスに「丸一鋼管」と書かれているのを見かけたんです。それを見て「やっぱり、大きな会社なんだな」と実感しました。
今後、チャレンジしてみたいことは?
Aさん
僕は1年目なので、まだまだ覚えないといけないことがたくさんあります。今はトラブルが起こっても自分では対処しきれないので、すぐに先輩を呼んで対処してもらっています。トラブルに対処できるよういろんな知識を身につけて、先輩を呼ばなくても自分で対処できるようになりたい。そのために先輩に聞いたり、先輩がやっていることを見たり、付いていったりしています。トラブルで機械を止めてしまうと、復旧に3~4時間かかるんです。以前に止まってしまったことがあって、気が動転しました。先輩は「そういうこともあるので、次から気をつけていこう」「ここを注意したらいい」と、その場でしっかりと教えてもらいました。基本は現場で教えてもらうことが多いですね。
Iさん
私はまだ面取り作業で失敗することがあるので、ひとりで完璧にできるようになりたいなと思います。以前、面取りが上手くできていなかった面取り不良を出して、班長や先輩に迷惑をかけたことがありました。それをなるべくなくせるように、自分なりに考えて段取りを変えてやってみたりしています。
Rさん
今は東京工場の1号機にいて、1号機から4号機の中継ぎは経験できました。東京工場には全部で12号機あって、号機によってサイズが違いますし、作るパイプの形が角もあれば丸もあります。作るものに合わせた作業をする必要があるし、それぞれ覚えないといけない。欲を言えば全部の号機の中継ぎをやっていって、どんどん自分のスキルアップにつなげていきたいです。以前までの東京工場は同じ人間が同じ場所で、同じ作業をするスタイルでした。でも最近は「いろんなところに行って、覚えなさい」という方針になってきているので、これからですね。
Mさん
僕はとりあえずは中継ぎに上がって、上を目指していけるように頑張っていきたいです。Rさんが東京工場でやっているところは、仕上げの次の段階の場所。その上が運転といって、パイプを作る心臓部分なんです。仕上げの人間はまず、クレーンの免許を取ります。免許を取らないと中継ぎに上がれないのでそれを取ってから、中継ぎで運転の補佐をやっていって運転に上がるんです。僕はまだ仕上げなので、クレーンの免許を取って中継ぎに進みたいです。
Rさん
僕はクレーンの免許を、1年目に取りました。
Mさん
僕も次のステップに進むためには、クレーンの免許を取得しなければいけません。天井クレーンを操作する免許です。3トン以上を扱うのには、国家試験の免許が必要なんです。それを取らないと中継ぎに上がれないので、勉強を頑張っている最中です。
Sさん
僕は4月から入ってきた新入社員と組んでいるので、今やっている仕事をなるべくひとりでできるようにして、後輩に教えていけるように、余裕を持ちながら仕事を進めていきたいです。まずは作業よりも安全について教えることが、いちばん大切。工場内は床にモノがあったり、段差が多かったり、油があって滑ったりする場所があります。上には荷を吊っているクレーンがあって、その下に入ってもし荷が落ちてきたら大変なことになりかねません。それがわかって初めて作業に入るので、まずは最初に危険について教えていく。僕もそう教わったので、後輩にもしっかりと伝えていきます。
Fさん
堺の工場内にはいろんなポジションがあって、先輩たちは多くのポジションができますが、僕はまだ2~3くらいしかできません。なので、まずは自分のポジションをしっかりできるようにして、次に後輩にしっかり教えていけるようになりたいと思っています。
Sさん
多くのポジションとは?
Fさん
中継ぎ、運転、スキット、SRを動かす運転、SRで使うロールを削るところ、キッカー、僕の現在のポジションであるクーリングベッド、仕上げ、落とし、面取り、水圧、梱包、キズを見る人……。
Sさん
めっちゃある(笑)。
Fさん
班長や作業長なら、全部できると思います。これを全部できるようになるのが目標です。
Oさん
年齢が近くて気軽になんでも話せる先輩がいて、お互いに共通しているのが「効率を良くしたい」ということなんです。丸パイプは仕上げをする範囲がすごく広いので僕が先輩のサポートをしたり、先輩も僕のサポートしてくれたりとチームワークで手際良く、効率良く作業を進めるようにしています。工程が多いので効率化は、大事だと思います。
丸一鋼管で働き始めて、周囲から「変わったね」と言われたことは?
Oさん
勧めてくれた祖父は、丸一鋼管は安定しているから入れたことに喜んでいました。高校の友だちはみんなバラバラになって、働いている子もいれば、大学に進学した子もいます。休日がいっしょになって集まると、みんな顔つきがちょっと変わってきた感じがしますね。懐かしさもありますがみんな、自分を持っているというか、しっかりしてきたのが伝わりました。僕は高校時代はフザけているキャラだったのですが、昔の友だちに会って「なんか、しっかりしてきたな」と言われたことがあります。
Fさん
「大人っぽくなった」「落ち着いてきた」とはよく言われるようになりました。以前も落ち着いていたと思うんですけど、それ以上に落ち着いてきたと。年下とか高校生の子を見ていたら、「僕も、こんなんやったんか」と思うこともありますね(笑)。
Sさん
今はオンとオフが激しいので、家での態度は以前となにも変わっていないですね。でも成人式でみんなと集まった際には「大人になったね」とか「大人っぽくなった」とは言われました。
Mさん
地元の友だちも働いている人が多くて、彼らとは「オレら毎日、仕事行ってるな」とよく言っています。高校生のころはみんな、毎日フザけていたです。なのに今はみんなしっかり仕事をしていて、すごいなと思います。僕も仕事には、打ち込んでいるなと思います。
Rさん
変わったと言われるのは、体型くらいですかね。10キロくらい太りました(笑)。高校時代のほうが動いていたと思いますが、食べる量が今も変わらないんですよ。仕事で体力は使いますが、ずっと動いているわけではないので。あと20歳を過ぎてお酒を飲むようになって誘惑が……。なので家族には「太ったんじゃないか」と言われたりします(笑)。
Iさん
とくにあまり変わったとは言われないですけど、久しぶりに会った友だちに「ちょっと雰囲気がかわったね」と言われました。高校時代の私は問題児みたいな感じだったので(苦笑)、「大人しくなったね」とも言われたりしますね。自分でも気付かないうちに、気持ちが仕事に向くようになってきたのかな。
Aさん
周りから「しっかりしてきたな」と言われます。高校生のころは遅くまで部活をやって、翌朝は親に起こしてもらうことが多かったんです。今は5時起きとかでも普通に起きているので、自己管理はできてきたなと思います。